琴平電鉄
 琴平電鉄の車輛は、阪神電鉄や名鉄、国鉄などからの移入車輛が大半を占める。動く電車の野外博物館のようであり、それがまた琴電のウリである。琴電に乗って屋島や長尾寺、金刀毘羅参宮を楽しみにしている電車ファンも多いことであろう。
  琴電の大正時代から昭和初期にかけて製造されたオリジナル車輛は、日本最古級の車輛であるが志度線、長尾線で運行しており今なお健在である。しかし、車輛数は少なくなってきておりいつまでも現役であり続けてもらいたい。
  高松市内の琴電瓦町駅から琴平線に乗り金刀毘羅宮に参詣。乗った車輛は元京浜急行700形(琴電1200形1201)。琴電琴平駅に到着すると反対側ホームには元京王帝都5000系(琴電1100形1107)の車両が待機している。車輛の塗装は違っても、古きよき友に再会したような懐かしい気分になり、ついついカメラを向けてしまった。
  ローカル私鉄では琴電のように移入車輛を主力にしているところがある一方、鹿児島市電のようにオリジナル車輛にこだわり続けているところもある。近年、バリアフリーの車輛も新調されたが、半世紀近くも走り続ける市電500形(半鋼製ボギー車)は今なお10輌ほどが現役で走っている。 恐ろしく寿命の長い電車は、居場所が変わっても市民を運び続け、ひょとすると人より長く現役であり続けるだろう。
琴平電鉄車両

雪中の鹿児島市電9500形
   参考 :長崎市電 熊本市電 琴平電鉄 土佐電鉄  広島電鉄 岡山電気軌道  伊予鉄道