宇治祭−宇治市(宇治神社・下社、県神社)− |
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県祭(あがたまつり)から3日後の6月8日、宇治市内で宇治祭が行われた。当日の朝、露店で賑わった県祭の喧騒が嘘のように市内は静かである。午前10時ころ、まもなく始まる宇治祭の交通規制などで警察官の動きがあわただしくなるころ、大幣神事の行列が県神社から出発し、祭の行列が始まり宇治神社下社に向う。行列の中ほどに、3メートル60センチほどの大幣が控え、通りを練り歩く。大幣は、四角形の棚を設け、幣帛に和紙の小さな幣を千数百枚付け、その上に大幣山から採取した松を立て、3本の棹先に唐笠が付されたもの。幣や松は神霊の依代(ミテグラ)である。大幣は随分、大きなものだ(写真上)。大幣の中に2人、左右に4人を配置し大幣を捧げ、行列が宇治神社下社の社頭(一の坂下)に着くと、幣帽を被った馬上の神人が路上を全速で数回往復する馳馬神事(写真下)が行われる。馳馬神事を終え、行列が県神社に戻ると、大幣は路上で引き倒され、引きずられ、宇治橋から川に投げ入れられる。
祭の当日に県神社に供えられる神饌は梅と若布。祝詞式は延喜式に依るものと言い(県神社資料)、道饗祭の古式を伝えている。この祭りもまた、奇祭といえるだろう。大幣神事が終わると、午後から宇治神社下社(御旅所)から神輿の還幸がある。−平成22年6月8日− |
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