日曜日の午後、公園は家族連れや若い男女のグループ、お年寄りが集い、芝生や木陰のベンチで日向ぼっこをしながら、それぞれの静かなときを過ごす。
公園周りには、近世の薩摩を象徴するような軍服姿の西郷さん、洋館造りの資料館に公会堂などがある。薩摩の縮図がみえるようである。
噴水は静寂のアクセント。ハトが舞う。都心の一角に平和を映すいい風景がある。
中央公園は、実は薩摩藩政時代の造士館や演舞館の跡地。薩摩城下の士子弟が朱子学、中国語など多様な教科を学び、聴講も許された造士館。実に師範22家が剣術や犬追物などの教授にあたった演舞館。ここは薩摩最高の文化ゾーンだった。西郷さんも大久保利通などもこの地に学び、学芸、人格を研鑚したのである。 |