福岡市の市街を流れる御笠川の中流域に月隈丘陵がある。丘陵から三百数十基の甕棺墓等が発見されてから三十数年になる。大量の甕棺墓や土壙墓、石棺墓が並存することや保存状況のよい人骨が大量に出土した遺跡としてよく知られている。発掘現場に覆屋をかけるようにして展示館が建ち、遺跡は半永久保存されている。
御笠川流域の板付遺跡は縄文時代と弥生時代の接点の遺跡、須玖岡本遺跡は奴国の王墓を思わせる遺跡。金隈遺跡は、奴国の成立過程や墓制の変遷などを解明するうえで貴重な遺産といわれる。入館は無料。学習用の施設設備も整っている。
|