シロバナタンポポ−広島県、山口県−
シロバナタンポポ 広島の小瀬川の清流が温むころ弥栄ダム周辺の野辺でシロバナタンポポが咲きはじめ、土手のヤナギが芽吹いている。河口ではシロウオ漁が最盛期をむかえている。
 西中国山地では、シロバナタンポポはそれほど珍しい花ではない。春浅い頃から咲きはじめ、日当たりのよい道ばたで、白いタンポポが斑をなし風に揺れる風景は、見慣れぬ者には不思議なものに違いない。
 九州の唐津の海岸ばたで或いは天草の原城址の土手で咲くシロバナタンポポは歴史を食んで咲いている。西中国山地で咲くシロバナタンポポも西国街道の歴史を食む花だ。小瀬川の木野(この)の渡し場址辺りの土手でもやっぱりシロバナタンポポが咲いている。−平成19年3月−