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熊本 |
天草松島−熊本県上天草市− |
天草は120の島々が浮かぶリアス式海岸の美しいところ。対馬から佐世保、天草へと続く溺れ谷の海岸が、ちぎれ或いは重なり合って美しい海浜を創出する。
「天草の門」と命名された天門橋を渡ると大矢野島。天草四郎時貞の生誕地といわれるところだ。島原の口の津辺りで起こった農民一揆は天草に飛び火し、四郎を総大将にして次第に西へひろがり上島、下島へと進行し、島原の原城へと拠点をかえつつ規模を増し、終には3万7千人余の農民が討ち死にするという、日本一揆史上、未曾有の惨事へと発展するのである。
天草の松島の高みに立つと、眼前の島々が箱庭のように収まり、白い航跡を描いて漁船が走る。松島の海は祈りの海。キリシタンの陰影を島々に映し、きらきらと輝く海。−平成18年3月− |
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