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熊本 |
漱石の坪井旧宅−熊本市坪井− |
電鉄藤崎宮前駅を降り、坪井橋を渡り住宅街の細い街路をしばらくゆくと、夏目漱石の坪井旧居がある。旧居は、木造平屋建て、建築面積232平方メートルである。
漱石が五高(現熊本大学)の英語教師として着任したのは明治29年4月。同33年9月まで4年余り教鞭をとっている。この間、鏡子夫人と結婚し、長女筆子をもうけるなど、漱石の熊本生活は大変充実していたようである。
しかし、漱石の住生活の方は少し様子が違っていた。4年余りの間に転居を繰り返すこと実に6度。5度目に移ったこの坪井旧居が一番気に入っていたようである。
当時としては豪壮な住まいだった。鏡子夫人が長女筆子を出産したところであり、思い出も凝縮されていたのであろう。庭に産湯を使った井戸が残っている。 |
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