飯道山のアケボノソウ−甲賀市水口町− |
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アケボノソウ |
比良山や伊吹山など琵琶湖の四周の山々が紅葉に覆われる少し前、峡谷の冷気が樹林を刺し、樹下の清水にわずかな波紋を生む。飯道山(標高664メートル)の山中、城川の杉折ヶ谷でアケボノソウが満開を迎えている。
花の直径は2センチ足らず。純白の花弁の先端部にあらわれる薄紫色した抽象模様の美しさがこの花のすべてであろう。暗幽とした峡谷に清楚な白色を放ち或いは純白の花弁に美しい星をうつす花。どちらが曙(アケボノ)のイメージであってもいい。まったくうまい命名である。山行にはルーペや虫めがねを持参すると一層、アケボノソウを楽しむことができるだろう。アケボノソウはセンブリ(写真下、3段目左)とおなじリンドウ科の植物であるが、趣がこれほど違う花も珍しい。−平成20年10月− |
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センブリ |
アザミ |
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