多賀神社の御田植祭−犬上郡多賀町多賀− |
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鈴鹿山系の西に多賀神社がある。伊邪那岐大神は淡海の多賀にましますと古事記はしるす。全国に239社もの末社を持つこの社はまた、伊勢神宮などと同様、古来、多賀講が組織されるなど多くの参詣者が訪れる社。シデの木で作った杓子は参詣の土産物。かえるの子のオタマジャクシは、そのかたちから多賀杓子が語源という説もあり、社はそれほど長い歴史がある。
多賀神社はまた、元旦の歳旦祭、御神火に始まり、晦日の除夜祭に至るまで多くの年中行事が行われる社である。6月の御田植祭(第1日曜日)もそのひとつ。田楽や湯立神事の後、田植歌に合わせて、緋袴や紺袴に襷がけの早乙女約70名によって田植や踊りが行われた。例年、10アールの田圃から8俵ほどの収穫があり神饌になるという。まことに華やかで、あかるい御田植祭である。−平成22年6月− |
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