大阪
山田池公園−枚方市−
 枚方の北部に山田池公園という府営公園がある。しょうぶ園、すいれん園、あじさい園などの草木園や浮見堂、展望公園など諸施設が整っている。池周りに1200メートルの遊歩道が設けられており、朝夕の散歩を欠かさない人も多い公園である。
 池周りに植わったひと抱えもあるタチヤナギの大木は、この池の古さとともに、この地方の長い水稲栽培の歴史を刻むものだ。今日、農地のほとんどは宅地に転用され、サラリーマンに住地を提供し、ため池は公園として再整備されたのであろう。クヌギ、シイ、タケなどの樹木が比較的よく残されており、ジュウカラ、エナガ、コゲラなどが棲息する自然豊かな森をなしている。池周りの魚つき林はやマガモやオシドリに絶好の隠れ家を提供している。12月16日午後、天候が崩れ霙が降りはじめ、いっとき視界が悪くなると、春日山の魚つき林から姿をみせはじめたオシドリがいっせいに池に出て、南岸へ移動をはじめた。総数三十羽ほどであった。都会にもまだまだ豊かな自然がある。−平成19年12月−