サギソウ−交野いきものふれあいの里(交野市倉治)− |
鷺草やひともし頃を花の時 <不争>
鷺草や雨にかなわぬ釣の人 <須磨> |
花の形から鷺草(サギソウ)と名づけられたられた花。日当たりのよい湿地で、高さ30センチほどのサギソウがむらをなし、夕暮れどきにいっせいに飛び立ち或いは初秋の風まかせに虚空を旋回するサギのごと、この花は、生きた墨絵にあそぶおもしろさがある。ラン科の植物。花期は夏。
近年、湿地が減少し自然のものはほとんど見かけなくなった。花屋の店頭で、水ゴケに浸した鉢植えさえ見かけなくなった。本物の白鷺以上にサギらしいこの花は日本人の好みにもよくあっている。
過日、大阪府下の「交野いきものふれあいの里」のふれあいセンター(展示施設)の人造池でサギソウを見かけた(写真)。同センターは白旗池のほとりにあってオシドリの観察施設として府民にはよく知られたところ。9月半ばころ、オシドリの飛来はまだ少なく10月下旬ころから数も増えるという。昨年の冬期、多い日には180羽のオシドリが着水したという。白旗池近くに交野山がある。山頂は渡り鳥の観察ポイントの好適地。タカ類の渡りが本格化する9月下旬ころ、山頂の岩場はバードウォッチャーで賑わうという。−平成20年9月− |
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