京都
水辺の野草 ミソハギ(禊萩)−綾部市−
 山田の田圃の水路などでよく見かける花。田の溝で咲くからミゾ゙ハギでもあるまい。お盆のころ咲き揃い、墓前の供花として用いるところもある。禊花と書く。
ミソハギ(由良川) 8月10日過ぎ、丹波路を往く。由良川の支流・上林川のそのまた細流の中州で一叢のミソハギが咲いている。少し上手に落ち込みがあってしぶきを受け、みずみずしい。
 由良川本流に戻り、山家から川沿いの道を下ると、テトラ脇でミソハギが咲いている。位田橋を借景にして美しい(写真上)。
 ミソハギは供花となるから「禊花」ではなく、禊場となるような清らかな流れにその姿を映すからミソ(ギ)ハギではなかろうか。
 ミソハギは赤紫色の数花を集めて集散花序をなす。高さ1メートル内外の多年草。切り花として水路脇の畑に栽培している農家もある。
 山間に入り位田・大野に入ると、今年もまた山田の水路でミソハギが咲いている。株はやや縮小し、分枝の状態は芳しくない。酷暑のせいだろう。この地方では間もなく、鉄砲百合が満開になる。−平成25年8月−