西暦2012.5.21、午前7時半前後に日本全土で部分日食が観測された。一部地域では太陽の中に月の全体が入り、太陽の周縁がリング状に見える金環食(金環日食)が観測された。
近畿地方ではその中央部で金環食、南・北部では部分日食が観測された。近畿地方の北部、京都府綾部市では太陽の約90パーセントが月に隠れる部分日食となった。綾部市
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綾部市天文館 |
天文館では観測用メガネが貸し出され、市民は思い思いに日食を観測し、部分日食が現われ次第に太陽の周縁部が細いリング状に欠けはじめるとあちこちで歓声があがった。
公園では木の葉が生い茂り、重なり合った葉の隙間がピンポール効果を生み、路面に無数の日食リングが現われた。幻想的な路面(写真上)に感嘆の声をあげ覗き込む人もいた。
日本における日食の初見(記録)は推古36(628)年。日本書紀は、・・・三月、丁羊朔。戊申、日蝕盡きたること有り。・・・と記している。中国のそれは紀元前2128年10月13日<書経>、西洋と比較して実に2000年以上先んじて記録されている。−平成24年5月− |