おけら詣り(八坂神社)―京都市東山区祇園町― |
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四条通りを東に歩むと八坂神社の楼門に突き当たる。大晦日の夜、楼門の石段上で「なわどーですか。なわどーですか。」とおけら火の縄売りの連呼が飛び交う。この声を聞いて大晦日を実感する人も多いという。京都の人は境内に設けられた八坂神社の金灯篭の火を背丈ほどもある長い縄にうつしとり、火が消えないように縄の端近くを小さく振り回しながら家庭に持ち帰り、神棚の灯明や雑煮の火種とする。その趣旨からおけら詣りは元旦の朝でよいわけで昔は寅の刻(午前4時)の行事であったようだ。しかし今では、年越しの参詣に合わせておけら詣りをする人が多いようであり、晦日の夜から縄を振り振りおけら火を持ち帰る人が多い。おけら火の風習は外人観光客には特に珍しくうつるようであり、境内のあちこちで火のついた縄を振り回して楽しむ者もいておけら詣に時代の推移をおもわずにはいられない。―平成22年12月― |
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