福知山おどり(福知山音頭)−福知山市− |
福知山出て 長田野越えて 駒を早めて亀山へ ドッコイセ ドッコイセ トコドッコイ ドッコイセ ドッコイセ <福知山音頭> |
京都府の北部、日本海に注ぐ由良川の中流域に福知山市が所在する。盆地をなす当地の夏の蒸し暑さは格別。ようやく盆地の熱気が和らぐお盆のころ、同市のメインストリート広小路通りで福知山おどりが繰りひろげられる。福知山音頭にのって踊りの輪がしだいにふくらみ、通りはおどり子で埋まる。
中丹波の福知山城は口丹波の亀山城(現亀岡市)とともに、明智光秀の丹波統治の要の城であった。福知山と亀山を繋ぐ丹波街道は、しばしば軍使が往来し、有事の軍用路であったのだろう。「福知山出て 長田野越えて 駒を早めて亀山へ・・・」と福知山音頭に歌い継がれている。軽快な節回しが評判となり、福知山音頭は広く知られるようになった。
福知山音頭にあわせておどる「福知山おどり」は、丹波地方でひろく普及したおどりである。近在の左衛門おどりや黒井おどりと違い、福知山おどりは音頭とりがおらず、おどり子が音頭をとりながら進み、三味線、太鼓などの鳴物が多用される。福知山おどりは福知山音頭の歌詞からひいて、「十六おどり」ともよばれる。 盆おどりの季節になって村の鎮守から或いは寺の境内などから遠く福知山音頭がきこえると、帰省の家路もなつかしく、丹波の人々は福知山音頭にたまらない郷愁を感じるという。福知山おどりは全身でリズムをとりながら進む特長のある踊りで、この地方でも正確におどることのできる人は数えるほどしかいないとのことである。-平成20年8月- |
|
|
|
|