京都
金胎寺−相楽郡和束町原山−
金胎寺 金胎寺は白鳳4(676)年、役小角の創建と伝えられる。真言宗。鷲峰山じゅうぶさん(標高685b)の頂上に建つ寺である。
 大和の大峰山に対して北大峰と称され、修験者の霊山。今日においても、修験道の関係行事が行われ、寺周りに行場がある。 永仁6(1298)年、伏見天皇によって伽藍が建立され、臨幸供養が行われている。元弘年間の兵火によって一山焼き尽くされたが、難災を免れた多宝塔を今日に伝えている。三間二層桧皮葺の鎌倉塔である。相輪は宝珠、九輪、請花、覆鉢、露盤を備えている。塔姿は典麗。好建築物である。本堂に弥勒仏、多宝塔の中央壇上に弥勒坐像を奉安している。
 山の絶頂を空鉢峰と称し、宝篋印塔を建て、北斗七星の拝所としている。老樹森然として俗塵を払う山である。−平成19年11月−