京都
TANTAN ロングライド(自転車)−福知山市・舞鶴市・綾部市・宮津市・京丹後市・伊根町・与謝野町−
私市円山古墳下付近(綾部市)を走行する参加者
 平成24年6月10日、第1回目の「京都うみ・やま・さと〜TANTANロングライド」が開催された。Aコース180キロメートル、Bコース100キロメートル。Aコースは1日の走行距離としては日本最大級のロングライドといえるだろう。約千名がエントリー。午前6時、天橋立をスタート。海越え、山越え延々11時間、自然豊かな丹波・丹後路を走り抜けた。
 近年、自転車の性能向上とともに市民の健康志向から第二次サイクリングブームが興っている。第一次ブームは約40年前の高度成長期。人々に生活のゆとりが感じられるようになると値のはる多段変速自転車が普及し、市民の間にサイクリングが流行り、道路の整備も始まった。しかし、駅やスーパー等いわば市民生活の中継点における駐輪場の未整備や人身事故の多発がたたり、商店街等で自転車の通行規制が行われるなどして自転車ブームにも陰りが見えはじめ、サイクリングを趣味とする人も急には増えなくなった。
 しかしその後、自転車のフレームの軽量化や性能が一段と向上し、健康ブームともあいまって自転車ブームに再び火がついた。ロード、タイムトライアルと自転車の楽しみ方にも幅ができ、定着しはじめた。数十万円もする自転車も珍しくなく、欲を言えば際限もなく高価なものも販売されるようになった。 
 自転車ブームはそれの引き金となって全国各地でロングライドが開催されている。交通規則に従って走り、エイドステーションで土地の風物に接し、大自然の中で自転車を楽しむ。こうした健康志向の人々の増加が各地のロングライドの盛行を支えている。
 TANTANロングライドは大江山を上り下りする起伏のあるコースも、海に臨む平坦なコースもある。私市円山古墳など古代の巨大古墳や山椒大夫、浦島太郎、徐福伝説など古代ロマンが宿る丹後・丹波路を行くロングライド。小学生から大人まで自転車愛好家の期待に応え、今後ともこの大会が北近畿の健康のシンボルとして長く続くことを祈りたい。−平成24年6月−