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福岡 |
七夕ロマン−小郡市大崎− |
小郡市に大崎というところがある。小郡を貫流する宝満川右岸の田園地帯である。ここに姫社神社という聞きなれない社がある。8世紀に編纂された肥前風土記によれば当地にすでに神社があったことがしるされ、神社縁起によれば祭神は姫社神と織姫神。いかめしさが微塵もないこの社は、機織を生業とする集団によって奉祀されていたのだろう。
ところが、当地の人々は宝満川を天の河にみたて、中国の織姫、彦星伝説を地上に再現してしまった。つまり、姫社神社の織姫が対岸の老松神社に合祀されている牽牛(彦星)と七夕の日に逢うというストーリーができている。
いつのころからか、姫社神社は、織物の神を祀る棚機神社(七夕神社)と呼ばれるようになった。機織にことよせて、技芸上達、良縁を授ける神として信仰されている。毎年、8月6日、7日の祭礼の日には、筑前、筑後、肥前一帯から参詣があるという。なんとも夢とロマンのある社である。
天の川と織姫、彦星伝説は多分、渡来人が伝えたものであろうが、全国にはその足跡を示すように七夕の行事を伴う社が散在する。北河内を流れる淀川の支流天の川右岸に所在する機物(はたもの)神社もその一つである。大棚機比売、栲機千々比売の女神を祀る。毎年、盛大な七夕祭が行われている。 |
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七夕神社(姫社神社) |
七夕祭(説明板より) |
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