三瓶の街−西予市三瓶町−
三瓶市街 三瓶は、宇和海の奥に開けた港町。港を囲むようにして市街が発達し、背後の谷筋に向かって細く長くのびている。
 山の頂まで石垣が築かれ、温州ミカン、ニューサマーオレンジなどの柑橘類が栽培され、海ではリアス式の海岸線と自然の地形を活かしてタイ、ハマチ、ヒラメの養殖が盛ん。県下有数の農漁村の町である。
 市街の西方の山に立つと、眼下に、農道がらせん状に巡り、ミカン畑でせわしなく動く人影が見える。  彼方の海上に、白い軌跡を描き港を往来する船影が見える。夏の陽射しを受け、海も山もきらきらと輝く風景の中に三瓶の街はある。  厳しい労働のかたわら三瓶の人々は独自の文化を育ててきた。三瓶朝日文楽や二及の伊勢踊り、皆江の歌舞伎くずし(盆踊り)、亥の子行事などが伝承されている。
 近年、豚ロディオ(写真下)の発祥地としてもつとに有名になった。豚ロディオの開催当日(例年8月の盆の期間中)は農産・海産物の即売なども行なわれ、実に賑やかなものである。−平成15年8月−