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佐賀 |
肥前浜−鹿島市− |
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肥前浜は、有明海に注ぐ浜川の河口に開けた宿場町である。浜千軒と称せられ、藤津郡中の中心市街を成しドミニコ教会が肥前で最初に教会を設けたところだった。
JR肥前浜駅前の大通りに建つ祐徳稲荷神社の浜大鳥居をくぐると多良海道(長崎街道多良往還道)に突き当たる。八宿、中町沿いの多良海道に沿って江戸期の継場(旅人に人足や馬を提供する施設)や明治、大正期の酒屋、醤油屋などの商家、民家が軒を連ね往時の繁栄をしのばせている。
街道は適度にカーブし、往来する人々は宿場町に安らかな潤いを感じたに違いない。水路のせせらぎが酒蔵の白壁に染み入るようである。 |
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