佐賀
脊振の湯-富士町-
うつせみの病やしなう寂しさは川上川のみなもどころ
<斉藤茂吉>
背振山地の南麓に点在する温泉は多い。文人墨客の足跡を残す湯も多く、嘉瀬川の流域では熊の川温泉で郭沫若が「行路難」「山中雑記」などを執筆し、古湯温泉では斉藤茂吉が歌集「あらたま」を編輯している。古湯温泉は除福によって拓かれたという伝説がある。古湯の宮の淵に茂吉の歌碑やあずま屋(写真)がある。熊の川から古湯に至る嘉瀬川の渓谷は実に美しいものである。
古湯温泉
熊の川温泉