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佐賀 |
葉隠(山本常朝)-佐賀市- |
江戸時代の代表的な武士道書に「葉隠」 という書物がある。第二代佐賀藩主鍋島光茂に三十数年間にわたって仕えた山本常朝の口述を田代陣基という武士が書きとめたものである。このとき常朝は、光茂の逝去によって職を辞し、佐賀市の北方にある金立山の麓・黒土原に草庵を結び、旭山常朝と名乗り隠棲していたのであるが、陣基が常朝のもとに通いはじめ、それは常朝が大小隈に移ってからも続けられ、実に7年の歳月を経て享保元年(1716年)、葉隠11巻は完成したのである。有名な「武士道といふは死ぬ事と見付けたり」の章句は聞書1(葉隠は、夜陰の閑談、聞書1〜11で構成)に書き付けられたもの。
夏の日、黒土原の草庵跡に、武富時敏の揮毫による常朝先生垂訓碑(写真上)が建ち、樹林を射す強い光を浴びている。常朝の墓は、佐賀市内の龍雲寺(写真下)にある。−平成17年7月− |
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