富山ノートNO9
氷見の立山(氷見市氷見海岸
画像(氷見の立山) 氷見海岸
は、立山の絶景ポイントしてよく知られた海岸である。しかし、なかなか立山連邦が浮き出る日は少なく、あの壮麗なパノラマは得がたいものであるらしい。
 今日もまた「氷見の立山」は霞んでいる。土地の人に伺えば、「1週間も2週間も旅館に泊まって写真を撮る人がいますよ。今朝はよく見えたんですがねえ〜。カメラマンが大勢、海岸に出ていたんですがね〜」とのことであった。立山の眺望は、特に気温が影響するようである。−平成14年1月−
呉羽丘陵(富山市)
画像(富山市街遠望) 人の生活圏は大概、川が境になることが多いといわれる。しかし、富山県人の生活圏は、大きくは飛騨山地から細長く富山湾に向かって伸びる県央の「呉羽丘陵」によって二分されるという。丘陵の東部側を「呉東」、西側を「呉西」と通称し、県民は互いにライバル心を持つものらしい。言語圏も東は関東圏、西は関西圏に二分されるという人もいるが、それほど顕著とは思わない、いかがなものであろうか。
 呉羽丘陵はその眺望のよさがうけ、訪れる人も多いところである。ウグイスやシジュウカラのさえずりが聞こえる。 −平成13年3月−
片貝川(魚津市)
画像(片貝川1) 画像(片貝川2)
 飛騨山地に源流をもつ県内の河川は多いが、その美しさに感動する河川が幾つかある。特に源流部は何もかも美しいものである。
 水や岩の色合い、谷を飾る植物が3Dの動画をみるように目前に迫る。そして、その余韻がいつまでも残り、また訪れたくなるのである。河川の源流部は危険を伴うことも多いのだが、「河川鑑賞」という趣味が一般的になっていない点が少し残念である。
 「片貝川」の源流部の美しさは、県内河川の筆頭ではないだろうか。最上流部の発電所取水口の少し上流は、川幅20メートルほどの狭い峡谷を成している。川原に降り水を手にとり飲むと、水の冷たさが体内に滲みる。傍らでホタルブクロが白くゆらゆら風にそよいでいる。 −平成13年7月−
早月川(富山県上市町)
画像(早月川1) 画像(早月川2)
 立山山麓の馬場島を少し下った辺りに「早月川」が流れている。
 この川も片貝川に劣らず美しい川である。夕暮れ時、イワツバメが水面に落下、上昇の動作を繰り返し、水面に水しぶきが立っている。昆虫を捕食しているのであろう。落日が水面をきらきらと赤く染めている。 −平成13年8月−
称名川(富山県立山町)
画像(称名川1) 画像(称名川2)
「称名川」は、デレーケをして「滝のような川」といわしめた常願寺川の支流である。
 称名川の源流部に立山カルデラが控える。地震などを引き金にしてカルデラから土石が流出し、幾度も大災害の発生をみている。しおらしく美しいこの川は、災害の流路となり、また左岸には高さ500メートルもあろうか、氷河に削られた絶壁が長くそそり立っている。称名滝に近づくほどに、ナナカマドが赤い実をつけ、観光客を迎えている。 −平成13年7月−

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