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阿波踊り-徳島市- |
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汗が吹き出る蒸し暑い夏の夜は、阿波踊りを観覧すれば、気分をリセットできる。あふれんばかりの祭りのエネルギーを感じながら踊りを観覧していると、実に楽しくすっきりとした清涼感が残る。踊る者も観る者も、ともに阿呆になって楽しむところに阿波踊りのよさがあるのだろう。
阿波踊りは、盂蘭盆の行事として踊りつがれてきた阿波の伝統芸能。高張り提灯を先頭に、看板踊り、子供踊り、女踊りにはっぴ踊り、最後に三味線、鉦、太鼓などのお囃子がセットになり連を組む。連により所作などにいろいろと特色がある。踊りの基本を保ちつつ、自由な演技が許されるところに、この踊りが広く人々に受け入れられる所以があるのだろう。
組み踊りや俄か踊り或いは伊勢踊りなど時代、時代の風を受けながら洗練された阿波の踊りは、民衆が育んだ踊り。藩政時代にはいろいろと規制を受けることもあったが、その都度垣根を越えさらなる練行のエネルギーをもち続けた阿波の人々。そのエネルギーこそ、藍の生産、販売で潤った豪商を頂点とする庶民の豊かな経済力だったろう。
夜の帳が下り単調なお囃子のリズムにのって、藍場浜演舞場に高張り提灯を掲げた連が入場すると、会場の熱気は一気に高まる。男踊りにも女踊りにも、天性の踊り上手がいる。一昨年(平成15年)、藍場浜演舞場での踊りを最後に、面相よろしく「写楽」の異名をとった名人が引退された。渾身の演舞に、惜しみない拍手が送られ阿波踊りの舞台から降りられた。阿波踊りの所作は手足は無論、顔つきも踊りの要素であるらしい。これもまた、俄か踊りの伝統が息づいているのだろう。 |
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