旧帝国銀行広島支店(アンデルセン)−広島市中区本通り−
アンデルセン 昭和20年8月6日、広島に投下された原爆は、約20万人もの生命を奪った。そのせん光は、地上のすべてのものに消しがたい打撃を与え、動植物や建築物までをも瞬時に破壊した。
 しかし、爆心地において、奇跡的に生き延び、再生し、新たな道を半世紀以上にもわたって歩み続けている建築物がいくつかある。
 中区本通りのアンデルセンもそのような建物の一つである。コリント式の様式を取り入れた大正14年(1925年)の建築。設計は長野宇平治。建物は、もともと三井銀行広島支店として建築され、後に帝国銀行と合併したが、原爆によって被災した。いま建物は、アンデルセン(ベーカリー)の店舗として利用されている。後方の建物は後補による。−平成18年4月−

被爆直後(昭和20年) 現在の広島アンデルセン(125度左に回転すると被爆当時の写真の撮影位置になる)