沖永良部島の西方部に田皆岬がある。岬から高さ40数メートルほどの断崖が緩やかに東方にカーブしている。
少し傾斜した岬の先端から断崖下を覗くと、エラブユリの白い花が風にそよぎ、その崖下で波頭が渦巻き赤茶けた岩場を洗っている。絶景である。
クジラが2、3頭、広い海原に潮を噴きながら沖を行く。休日には日がな一日、断崖の上でカメラ片手にクジラをみているという島の方の話によると、岬の鼻近くまでクジラが近寄る日もあるのだという。
岬の下は絶好の磯釣り場となっているらしく、一夜に16キログラムも釣る地元の人もいるという。断崖を降ることも命がけ、夜釣りも命がけ、このスケールの大きさがオキエラブなのだろう。−平成15年− |
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