沖永良部
 田皆岬-沖永良部島知名町-
 沖永良部島の西方部に田皆岬がある。岬から高さ40数メートルほどの断崖が緩やかに東方にカーブしている。
 少し傾斜した岬の先端から断崖下を覗くと、エラブユリの白い花が風にそよぎ、その崖下で波頭が渦巻き赤茶けた岩場を洗っている。絶景である。
 クジラが2、3頭、広い海原に潮を噴きながら沖を行く。休日には日がな一日、断崖の上でカメラ片手にクジラをみているという島の方の話によると、岬の鼻近くまでクジラが近寄る日もあるのだという。
 岬の下は絶好の磯釣り場となっているらしく、一夜に16キログラムも釣る地元の人もいるという。断崖を降ることも命がけ、夜釣りも命がけ、このスケールの大きさがオキエラブなのだろう。−平成15年−
田皆岬灯台 田皆岬断崖 田皆岬

 昇竜洞-沖永良部島知名町-
 昇竜洞は、昭和38年に発見された全長2.7キロメートル鍾乳洞である。国内屈指の規模である。洞内の600メートルほどの区間が見学可。昇竜洞は、サンゴ礁からなる島の賜物である。
 鍾乳洞の所々に高い空洞(天井)がある。高いところは20メートル、低いところでは1.2メートルしかなく身をかがめてやっと通ることができる高さである。
 天井から細く長く垂れ下がった石柱、地面から生え出た石筍、溶け爛れたような石版がライトに映し出され異境を織り成す。地下世界に絶景がある。−平成15年−