|
宮崎 |
都井岬−串間市− |
日南海岸の最南端に都井岬がある。標高300メートルほどの傾斜地はもともと「あおの」と呼ばれた牧草地。高鍋藩主秋月氏が軍馬を養成したところ。
駒止めの門を過ぎると、青い半島の断崖上でポニーほどにみえるトカラ馬がのんびりと草を食む。半島の最南端に都井岬灯台が立っている。白亜の灯台の崖下で、太平洋の荒波が砕け、黒潮の速い流れが四国、三陸沖へと万古の時を刻んでいる。ここでもトカラ馬がのんびりと草を食んでいる。「もともとトカラの農耕馬でした。野生化しまして、いまでは120頭ほどになりました。」と、灯台下で飲食店を営む店主の話。トカラ馬の向こうに、延々と糸をひく日南の海岸線がみえる。−平成14年− |
日向の国都井の岬の青潮に入りゆく端にひとり海見る
<若山牧水> |
|
|
|