宮崎 |
青島-宮崎市- |
日南海岸の砂浜から延びる弥生橋を渡ると青島。青島は、玄武岩の板状摂理の上に発達した周囲1.5キロトルほどの島。青々とした海原に花咲く南国の小島である。ビロウ樹が茂り、ハマユウなど200余種の亜熱帯植物が樹下を埋める。
島に建つ社は青島神社。祭神は、ヒコホホデミノミコトと御后トヨタマヒメノミコト。島周りの砂浜をゆき鳥居をくぐると拝殿がある。元宮がビロウ樹の茂る樹林の中に鎮まっている。青島神社は、私たちがいだく社のイメージとまるで違う、なんとも明るい光に充ちた社である。
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40年ほど前、日南j海岸には新婚ツアーや修学旅行のバスが数十台、延々と連なり、この島も若いカップルで賑わう光景を見たものだった。
青島神社の社務所で男女一対の神ひな(人形)が頒布されている。下膨れの金鳥帽子を被った男びなと瓜実顔に振分髪の女びなの頭を木片に刺し、赤藍の格子高縞の紙衣を着せ、金の帯で結んである。夫婦びなに、思い思いの願掛けをして(願を神ひなにうつして)、神棚にそなえる。神ひなは、夏越祭などでおこなわれる身体の患部を紙の人形にうつして平癒を願う「人形うつし」の信仰に通じる古習を伝えているものであろう。郷土玩具としても素朴な味わいがある。 |
青島神社 |
亜熱帯植物(擯榔樹)の森 |
擯榔樹の古樹を想へその葉蔭海見て石に似る男をも
<北原白秋> |
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