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宮崎 |
鵜戸神宮-日南市- |
鵜戸神宮は、日向灘に面した高い断崖の中腹に築かれた社。鵜戸港から神宮の神門まで815段の石段があるという。石段の中央部が凹んでいるのは人々が繰り返し、繰り返し鵜戸山参りした往還の証。
近年、参道の整備によって、険しい石段を上り下りする苦労は軽減されたが、参道の険しさがまた鵜戸山参りに人々を駆り立てるのであろう。昔は、花婿がくつわをとるシャンシャン馬に花嫁を乗せ、鵜戸山参りをすることが、新婚夫婦の恒例行事なっていたという。宮崎市内から1泊2日の日程だった。
鵜戸神宮の主祭神はウガヤフキアエズノミコト。創建は崇神天皇の御世と伝えられる。断崖に口を開いた千平方メートルもある洞窟のなかに本宮がある。
本宮の前面は断崖。垂直に切り立った崖下に大岩が転がっている。大岩のひとつに丸く編んだ縄がかけてある。願い事をとなえながら直径1センチほどの土製の運玉を左手で投げ、輪の中に運玉が入ると願いが叶うという言い伝えが生きている。断崖の上から、運玉を投げる参詣者が絶えない。
鵜戸神宮もまた青島神宮と同様に、太平洋に面し燦々とふりそそぐ南国の太陽の下にある。大変明るい神社である。 |
神門 |
本宮 |
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