九州絶佳選
熊本
本妙寺浄池廟−熊本市花園4丁目−
  中尾山の中腹に本妙寺浄池廟が建っている。廟は加藤清正公の墓所。石灯籠が林立する石段の長い参道をゆき山門をくぐると、正面に廟所がある。
 山門の右手前に巨大な常夜燈が復元されている。毎年、清正公の命日(7月24日)の逮夜23日には頓写会とんしゃえの大祭が行なわれ、10万人を越える参拝者で賑わうという。加藤清正が肥後半国の領主として入部したのは1588年(天正16年)。20年余の治世に熊本城を築城し、新田開発など幾多の土木事業を行い、近世熊本の礎を築いた人。数々の武勲は武運の神の証として崇められた。治世は永くはなかったが、熊本の人々は加藤清正を清正公せいしょこさんと親しみをこめてそう呼ぶ。浄池廟から眺める熊本市街や遠く阿蘇を眺める景観は筆舌に尽くしがたいものがある。

浄地廟山門

常夜燈