塚崎の大クス-高山町- |
高山町北西部のなだらかな台地上に、塚崎集落がひらけている。一本のクスノキが集落を覆っている。樹齢1300年、幹周り14メートル、樹高25メートル。樹下に立つと、巨大なドームを見上げるようなくらみを感じる。
実はこの木、普通のクスノキではなかった。円墳から生えでた稀有な木である。根元に祠がある。墳丘にスギやヒノキ、マツが繁る古墳は何度か見たが、クスノキとはいかにも鹿児島らしくていい。千年余の地区民の厚い信仰の証。
塚崎台地は古墳の丘。前方後円墳4基を含め43基の古墳が確認されている。当地は、肝属川左岸の水田地帯に勢力を統治する豪族の奥津城だったのだろう。)-平成15年2月- |
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津代半島火崎-内之浦町- |
「火崎」は、内之浦湾の南方に伸びる津代半島の突端にある。御崎神社が建ち、東方に都井岬(宮崎県)を望む。岬の突端下は断崖。波が岩を洗う。ロケーションは申し分なく、絶景である。
火崎は、断崖の岩場や社の周辺にソテツ、ビロウが自生し、ソテツの北限地の岬。都井岬や薩摩半島の竹島(山川町)もまたソテツ自生の北限地の標示がある。素人目には、どうも位置的に火崎が一番北のように思うが、気にすることもあるまい。要は、九州南部にソテツの自生地が何カ所かあり、それぞれの自生地が国民の植物学習等に寄与し、大切に保存されているということであろう。−15年3月− |
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