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福岡 |
陶の里−東峰村小石原− |
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英彦山の西麓に小石原という民陶の里がある。人口1300人ほどの村。村は英彦山修験道の峰入り口にあたり、鬱蒼とした樹林に蔽われたところ。境目杉など名のある老杉が班をなす。
「筑前国続風土記」は、開窯は天和2年(1682年)としるしている。黒田藩主が伊万里から陶工を招き皿山に開いたが、高取お庭焼きと融合し、飛びカンナ、刷毛目など小石原焼き特有の伝統技法が派生し伝承されている。現在、窯元は50軒。皿山の山中に或いは村を縦貫する幹道沿いに窯が並ぶ。茶陶も焼いているが、雑器にもよいものがある。春秋2回、民陶むら祭がある。
焼物の展示機能も重視され、村内に小石原焼伝統産業会館、つづみの里協同展示場などが整備されている。近年、幹道沿いに道の駅ができ賑わっている。沿道から見る谷沿いに展開する石垣の景観にも目を見張るものがある。夏はカジカが鳴く沢も美しいものである。−平成18年2月− |
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