九州絶佳選
福岡
宝満山−太宰府市等−
  春はもえ秋はこがるヽかまど山 霞もきりもけふりとそみる
                           <清原元輔>
 宝満山(かまど山)は、天拝山とともに山歩きの愛好家に人気の高い山である。標高は829メートルと手ごろである。
 この山の魅力は、なんといっても頂上から眺める筑紫平野や玄界灘に浮かぶ島々の観望と四季折々の豊かな自然の味わいであろう。宝満山は、汲めど尽きない山岳信仰の史跡が数多く残るところ。登山道は、修験の道がそのまま利用されている。
  延々と続く険しい石段をゆき、鎖掛けの難所が散在する山道をゆく楽しさもこの山の魅力のひとつ。山頂は岩盤を成し竃門神社の上宮(写真下)がある。山麓の里・内山に竃門神社の下宮(本宮、写真下)が鎮まっている。白鳳二年創建の古社。玉依姫命を祭神とする。古来、修験道の道場として有名である。毎年5月には修験者の峰入りなどの行事が行なわれる。

竃門神社(下宮)

竃門神社(上宮)