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福岡 |
カルスト台地(平尾台)−小倉市南区−
満山に笑うておわす石ボトケ <芳月> |
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青山に累々と白石がころがっている。よくみると小判形をした石は一様に地面を突き刺すようにして立ち、山麓を埋めている。列をなしてぞろぞろと山の頂上に向って歩いているようにも見える。日の光に反射して白くきらきらと輝いている。大小の陥没口はドリーネ。
このカルスト台地は太古のサンゴ礁の海。隆起し差別侵食を受けた石灰岩は、地上に累々とした白石を現し、地下に鍾乳洞を形成する。目白洞、千仏鍾乳洞、牡鹿洞等々。牡鹿洞は入り口付近は井戸のような竪穴になった特異なもの。奈落を意識して階段を降りるスリルもある。広谷湿原なども見逃せない。
平尾台カルストは東西2キロ,南北6キロといわれるが、標高300〜600メートルほどの台地はその何倍もの広がりがあるように思われる。石灰岩の山は田川方面にまで連続し、一部の山で砕石が行われている。太古の地球の記憶は壮大である。 |
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