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福岡 |
門司港駅−北九州市門司区− |
今の北九州市の門司、八幡は大正時代の末年にはいずれも人口10万人を擁する大都会だった。筑豊炭田、八幡製鉄が所在し、「七色の天」とうたわれ、日本の基幹産業を支える先進都市として北九州は大いに栄えたのである。
エネルギー革命や鉄鋼市場の競争激化などによって、炭坑は閉山、製鉄は沈滞ムードが漂うようになって久しいが、門司港には駅舎や企業の社屋などが往時のまま残っているものが少なくない。
門司港の駅舎(写真上)は、そのような建物のひとつである。ネオ・ルネッサンス様式の木造二階建ての駅舎。建築年は大正3年である。駅構内の造りにあまり手が入っておらず、心地よい古色が漂う駅である。駅舎は、市民とともに90年余、苦楽をともにした門司港の語り部。門司港駅は、市内のレトロ調の洋風建築物や九州鉄道記念館、海峡ドラマシップなど市内観光の出発点として大いに賑わっている。-平成17年5月- |
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