九州絶佳選
佐賀
有田異人館−有田町本幸平−
 有田の豪商田代助作が1876年(明治9年)に建築した和洋折衷の建物。寄棟造りの二階建て、瓦葺。桁行き5間半、梁間5間、二階に幅半間のテラスが付いている。
 有田では異人館と呼ばれてきた建物。構造が洋風であったことに加え、田代家が有田焼の輸出に携わり、外国人の宿泊・接待所となっていた経緯等からそのように呼ばれたものであろう。
 有田は陶磁器の町。内山地区を通る幹道沿いに町屋が建ち並ぶ景観は見事なものである。江戸、明治、大正と、建物に有田の歴史を包んで賑わっている。−平成17年12月−