踊子草(オドリコソウ)−西予市三瓶町−
  おどる!おどる!踊子草の花輪かな  〈芳月〉
踊子草(踊子草)−西予市三瓶町にて−
踊子草(西予市三瓶町)
 ヤマザクラの開花より一足早く、春の彼岸のころ、野草が爛漫の春を予祝する。
 オオイヌノフグリ、オドリコソウ、ホトケノザ、シロバナタンポポなど春の草花が一斉に咲き、シュンランや一楽草がにょきにょきと花茎を伸ばし、崖地のヤブツバキが満開迎えている。3月下旬ころには春蘭が咲きそろう。 
 オドリコソウは路傍の花。山道に群生し、清十郎笠をかむり袖を振りふり輪になって、踊る姿が愛らしく、この花をじっと眺めた童のころの道草を想う人も多いだろう。桃色の笠が美しい。ネジバナの桃色と踊子草の桃色は、万物中最も美しい桃色ではないだろうか。
 白色の花をつける踊子草もある。こちらの花姿も清純な美しさがある。−平成24年3月−