西岡家住宅-西祖谷山村-
西岡家  平家の末裔・西岡家は、吉野川の支流・祖谷川を遡った西岡地区にある。峡谷の中腹に展開する西岡地区に30戸ばかりの人家が散在し、 西岡家住宅はひときわ険しい斜面上にある。茅葺合掌造りの住宅である。
 西岡家は、西岡地区の名主(庄屋)を務めた家系。もともと安徳天皇の御典医・堀川内記が平家滅亡とともに祖谷に入山し、興した家系。朱地に一対の揚羽蝶を染めぬいた軍旗は平家の証。ご先祖は、医業などの傍ら軍旗を大切にして来るべき日に備え、嘗胆の日々を過ごされたのであろう。
 屋敷周りに銀モクセイや楓の大木が植わり、裏山に炭焼き窯や三椏の蒸し桶が祖谷山の暮らしを伝えている。玄関脇で楓の大木が赤く燃えている。祖谷川を少し遡るとかずら橋がある。