かつて廿日市市から石見に抜ける石見津和野街道と呼ばれた官道があった。郊外地の開発や代替道の整備によっていまではほとんどその名残をとどめていない。しかし、廿日市市上栗栖の県道30号線と国道186号線との出合い辺りから羅漢山（標高1109㍍）の北、生山峠に至る約7キロメートルの旧街道が中国自然歩道に指定され、比較的道筋がはっきりしており、昔の街道を思うことができる。
街道の所々に石畳が残っているが、樹林に覆われた山中の道である。倒木、その他の障害物を払いながらゆく覚悟がいる。時間が許せば山口県側の旧街道を探索するのもよいだろう。 －平成18年7月－
